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2011年12月21日 (水)

845 ブラック・ジャック創作秘話

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映画でも本でも舞台でも。なんでもいいのですが、
「この作品、面白いよ」
という発言は、結構ドキドキします。

その発言を聞いた人が同じ作品を目にした時に、
「え! こんなのを面白いと思っているの」
「これを面白いというのが信じられない。これまでの発言も信じられなくなった」
「だからといって、面白くないと言ったら相手に悪いし」
と思う可能性もあるわけで。

ただ、商売柄、自分が担当した本は「面白いです!」と言いたいですし、
(というか、言えない本を作ってはいけないわけで)
自社でなくても、面白いものはたくさんの人に知ってもらいたいと思うわけで。
なんというか、「面白いよ」発言は蛮勇をふるわなくてはいかんなあ。
と思う40代後半の師走であります。

…と、相変わらずイントロダクションが長いのですが、
今回は「面白い!」と思った漫画を紹介します。

先日亡くなった立川談志は、
「天才は質と量が伴ってなくてはいけない」
としばしば言っていました。
そして、そんな談志師匠が「天才」と認めていたのが、手塚治虫氏。
たしか、立川流の顧問をなさっていたはずです。

そんな手塚氏ですが、スランプというのはあったわけで、
そのスランプから脱するきっかけになったのが、
少年チャンピオンに連載していた「ブラック・ジャック」、なんだそうです。

言われてみると、30数年前、中学生だった私も、
「ブラック・ジャック」だけは読んでました。

その「ブラック・ジャック」制作裏話を、
当時の関係者に取材し、漫画として描いたのが、
『ブラック・ジャック創作秘話』。
版元は、当然のことながら、少年チャンピオンを出している秋田書店です。

漫画を描いているのは吉本浩二さんという人で、
正直、好き嫌いのわかれる画風なんですが
(つまり、私は好きでない、と言っているんですけどね)
読み進めるうちに、そんなことはまったく気にならなくなります。

とにかく、手塚氏が熱いのです。
周囲の人たちも、手塚氏に影響されて、熱くなるのです。
それが、読んでいて実に気持ちいい。

エピソードの多くは締切に関する話で、
編集者のはしくれとしては
こっちまでおなかが痛くなりそうな話が続くんですが、
その背後にあるのは、いい作品を作りたい、という手塚氏のひたすらな思い。

本文に、手塚氏の言葉が引用されているんですが、
非常に印象的でした。
「時間がないからといって絶対に手は抜けません。
見ている人には、その作品が“良い”か“悪い”かの
2つに1つしかないのですから」
…これ、自戒の言葉としなくては。

ええと、かなり長くなってますけど、もうちょっとだけ。

作中に、飛行機に関する話がいくつか出てきます。

急遽郷里に帰ることになり、羽田空港に向かおうとしたアシスタントに、
手塚氏が渡したものとは…。

鹿児島出張中に原稿を東京に送ることになったが、貨物便はすでに出てしまった後。
この時、アシスタントがとった(私の感覚から言ったら)非常識な行動とは…。

などなどあるのですが、もっとも強烈なのは、
アメリカ出張中の手塚氏が、東京にいるアシスタントたちに
ブラック・ジャックの背景を描かせるために電話で指示した、驚くべき作戦でしょうね。
これ、読んでいて「本当にできるのか!」と絶句したんですが、
天才・手塚治虫だからできたのでしょう。
というか、手塚治虫にしかできないというか。

書籍の編集者と漫画雑誌の編集者では、
仕事の内容もかなり異なるようですし、
明らかに雑誌編集者の方がハードワークですが、
無から有を作るという点に置いて、
非常に共感しました。

(ひいい。長文になってしまいました。すいません…)

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