842 【本】リトル・ピープルの時代
話題の本、『リトル・ピープルの時代』を先日読了しました。
宇野常寛氏の著作です。
仮面ライダーの写真が表紙カバーに大きく使われていて、
非常に目を引くのですが、
まさに仮面ライダーが本書の中で重要なモチーフになっています。
かなり大部のこの本、正確に読み取れているかどうか不安でありますが、
以前の世界はビッグ・ブラザーが支配していたが、
現在はリトル・ピープルの時代になっている。
ビッグ・ブラザーは、国家のような「大きな物語」が信じられていた時代であり、
リトル・ピープルはそれが信じられなくなっている、向こうになっている社会、
をそれぞれ象徴的に表現している。
で、現代はリトル・ピープルの時代。
そういう時代にあってどのように想像力を駆使していくか。
そのヒントが、平成版か面ライダーにある、という趣旨なのです。
たぶん。
リトル・ピープルが仮面ライダーなのに対して、
ビッグ・ブラザーとして出てくるのが、ウルトラマンシリーズ。
この対比に気づいた時、著者の宇野さん、かなり喜んだのではないか、
と思うんですが。
短くまとめるのは非常に難しいんですが、
読んでいてこっちまで頭がよくなった気がしてくるというか、
世の中を見る新しい補助線を手にしたというか、
そんな本です。
(うう。説明になっていない……)
終わりのほうに、AKB48に関する考察があって、
これも非常に勉強になりました。
ネットに出ている彼女たちの情報をファンが読み解くことで新しいキャラクター増が出来上がり、それを使ってさらに秋元氏が新しいキャラクターを作り上げる。永久にこの流れが続く。
という論です。
(うう。かなり端折っているなあ)
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・『もうこれは世界大恐慌』ランクイン。
・『遺体』『「僕のお父さんは東電の社員です」』これらは朝日新聞書評効果か。
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