『殺人犯はそこにいる』
一部でかなり話題になっている『殺人犯はそこにいる』、ようやく先日、読み終わりました。確かにこれは、非常に衝撃的な1冊です。言い方が非常に難しいのですが、面白い。群馬と栃木で起きた5人の少女の誘拐、そして殺人。1つの事件だけ、犯人が捕まるのですが、後にそれが冤罪と判明。そもそも、これは同一犯による事件なのでは、と考えたテレビ記者が、緻密かつ徹底的な取材をしていきます。その過程を記者自身が丁寧に描いていて、一気に読ませます。結構厚いんですけどね。
しかし、本書の1番の衝撃は、冤罪事件の解明ではありません。真犯人がそこにいると、その存在をちゃんと指摘していることです。そして冤罪の発生も、真犯人が逮捕できない事情も、警察の官僚組織にこそあるという告発。ここにこそ、この本の真の価値があると思います。とにかくミステリー以上に、あえてこの言葉を使いますが、おもしろいです。そして怖くなります。戦前の日本でなく、現代日本でもこんなことが起きているとは。
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・『太るクセをやめてみた』タイトル、面白い。
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