編集部の後輩にも読ませたい本、「本を売る技術」
朝の投稿、あまりに備忘録だったので、別ネタも投稿しておきます。
最近読んだ本の感想を書きます。
このブログに本の感想を書くときは、できるだけ編集者の視点で語りたいと思います。
その点で、先日読了した『本を売る技術』は、編集者にとって非常に勉強になる本でした。
著者の矢部さんはリブロなどで活躍されていた方。
本をいかにして売るか、その方法と考えを、本の雑誌社の杉江さん相手に語っています。
基本は、お客さんの立場に立って、1冊でも多く売るためにどうすればいいか考える。
これって、物を売る仕事全般に通じる話ではないかと思うのです。
もちろん、こんな風に平積みを考えるのかあ、といった専門的な話は、
出版社の人間と書店関係者でないと面白くないかも、ですが。
さらに、出版業界の流通や取引といったより専門的な話は、コラムに出てきます。
ここはかなり専門的で、正直、後で自社の販売部の人に補足してもらわなくては。
という箇所もあったんですけどね。
本書の凄いところは、そういう専門的な知識も学べる上に、
仕事論としても勉強になるという点ですね。
例えば「ベストな形を自分で承知してやっていないと、忙しさの方向が違ってきちゃう」
「自分が知っている本だけが売れる本なわけではない」などは、他の仕事にも共通するのではないか、と。
フェイスブックにこの本のことを書いたら、
他社の敏腕編集者さんが「自分も会社で勧めました」とコメントを付けてくれました。
そうなんですよね、やはり。
私も後輩に勧めようっと。
それから、編集者の視点としてもう一つ。
対談本はあまり面白くない、という印象があリまして、実際そうなりがちなのですが、
本書はそうではありません。
矢部さんと聞き手の杉江さんの間にしっかりとした信頼関係があるから、
なんでしょうね。
本づくりの上で、とても参考になりました。
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