三遊亭円楽師匠の本の編集者的な面白さ
昨日は、椿らい堂さんとやっているポッドキャストの収録でした。
私はぱーぱー喋るだけで、編集などはすべて椿さんがやってくださいます。
ありがたい。
落語について喋る「おあとがよろしいようで」という番組でして、
落語を喋る、ということで、落語に関する本を今年はあれこれ読んでます。
最近読んだのが、『流されて円楽に 流れつくか圓生に』。
著者は6代目三遊亭円楽師匠です。
ご自身の師匠である先代の円楽、立川談志、古今亭志ん朝といった昭和の名人たちとの交流がとても興味深く、
落語好きとしてはぐいぐいと引き込まれました。
入門してまだ数年の段階で、「四天王・弟子の会」を行ったというエピソードがかなり強烈でした。
当時、落語四天王という人気者がいまして、立川談志・三遊亭圓楽・春風亭柳朝・古今亭志ん朝の四人なんですが、
その弟子である自分たちで会を開こうと思いつき、会場を借りることからチラシの印刷まで、すべて自分たちでやってしまう。
サラリーマンでいえば新入社員レベルです。それでも会をやってしまう。驚くべき行動力です。
面倒な折衝関係は全部、円楽さん(当時は楽太郎)が担当したそうで、
後に博多・天神落語まつりをプロデュースするだけあって、栴檀は双葉より芳し、と思ったのでした。
本づくりの点で面白かったのが、第5章、だったかな、
円楽師匠の高座のマクラから始まって、
その後、そのマクラの解説のような形で進む章があります。
講演の一部を最初において、後半はその解説を行う。
全編、講演会の文字起こしの本というのはありますが、
あえて一部だけ使って、あとは自ら解説する。
これ、作りやすいし面白い本ができるんじゃないかしら。
と思ったのでした。
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