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2021年4月10日 (土)

『ダンとアンヌとウルトラセブン』から売れる本の条件について考えてみる。

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昨日購入して思わず一気読みしました、

『ダンとアンヌとウルトラセブン』

 

そのくらい面白かったなあ。

ひし美ゆり子さん(説明不要と思いますがアンヌを演じた人)の

ブログによると、発売早々に重版が決まったそうですから、

売れ行きもいいんだと思います。

 

コンセプトは凄くシンプルです。

モロボシダン役を演じた森次晃嗣さんと、

アンヌ役のひし美ゆり子さん、

二人がセブンの各話のエピソードを語るというもの。

 

ウルトラシリーズの中で傑作と言われているセブンを、

出演者二人、それも主人公とヒロインが語るんですから、

面白くないわけがない。

いろんなエピソードが次々に出てきて、

思わず一晩で読んでしまったのでした。

 

面白かったのは、第1話でアンヌがダンに向かって。

「あなたの地球』というシーンの説明。

つい先日から、NHKのBSプレミアムで再放送が始まり、

見た直後だったんですが、このセリフ、微妙に違和感があるんですよね。

なぜ、あなたの(ダンの)地球なんだろ?

 

実は、脚本にはその直前に二人のやり取りがあったんですが、

そこをばさっと切ったものだから、

「あなたの地球」というセリフが唐突感満載になってしまったのです。

 

また、このエピソードではモロボシダン=ウルトラセブン、

という説明がなくて非常に不思議な感じなんですが、

これもラストのセリフを切ったため。

そういう話がたくさんあって、面白い。

 

この本から学んだ、面白い本を作る条件は2つあります。

ひとつは、コンセプトが一言で言えること。

 

かなり以前、井上ひさしさんのエッセイを読んでいたら、

「どんな芝居か一言で言えない芝居はヒットしない」

という趣旨の文章が出てきて、なるほど、と思ったのです。

「どんな本か一言で言えない本はヒットしない」

ということだろうと思います。

 

そしてもう一つは、ありそうでなかった企画だということ。

お二人のみの対談というのは初めて、

と冒頭でお二人が喋っています。

まさか、ダンとアンヌが対談してなかったとは!

 

というわけで、今回の件から学んだヒットの法則は2つ。

 

コンセプトが一言で言える、

ありそうでなかった企画。

 

どんなもんでしょうね?

 

 

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