『ダンとアンヌとウルトラセブン』から売れる本の条件について考えてみる。
昨日購入して思わず一気読みしました、
『ダンとアンヌとウルトラセブン』
そのくらい面白かったなあ。
ひし美ゆり子さん(説明不要と思いますがアンヌを演じた人)の
ブログによると、発売早々に重版が決まったそうですから、
売れ行きもいいんだと思います。
コンセプトは凄くシンプルです。
モロボシダン役を演じた森次晃嗣さんと、
アンヌ役のひし美ゆり子さん、
二人がセブンの各話のエピソードを語るというもの。
ウルトラシリーズの中で傑作と言われているセブンを、
出演者二人、それも主人公とヒロインが語るんですから、
面白くないわけがない。
いろんなエピソードが次々に出てきて、
思わず一晩で読んでしまったのでした。
面白かったのは、第1話でアンヌがダンに向かって。
「あなたの地球』というシーンの説明。
つい先日から、NHKのBSプレミアムで再放送が始まり、
見た直後だったんですが、このセリフ、微妙に違和感があるんですよね。
なぜ、あなたの(ダンの)地球なんだろ?
実は、脚本にはその直前に二人のやり取りがあったんですが、
そこをばさっと切ったものだから、
「あなたの地球」というセリフが唐突感満載になってしまったのです。
また、このエピソードではモロボシダン=ウルトラセブン、
という説明がなくて非常に不思議な感じなんですが、
これもラストのセリフを切ったため。
そういう話がたくさんあって、面白い。
この本から学んだ、面白い本を作る条件は2つあります。
ひとつは、コンセプトが一言で言えること。
かなり以前、井上ひさしさんのエッセイを読んでいたら、
「どんな芝居か一言で言えない芝居はヒットしない」
という趣旨の文章が出てきて、なるほど、と思ったのです。
「どんな本か一言で言えない本はヒットしない」
ということだろうと思います。
そしてもう一つは、ありそうでなかった企画だということ。
お二人のみの対談というのは初めて、
と冒頭でお二人が喋っています。
まさか、ダンとアンヌが対談してなかったとは!
というわけで、今回の件から学んだヒットの法則は2つ。
コンセプトが一言で言える、
ありそうでなかった企画。
どんなもんでしょうね?
« 上田まりえさんの本を編集しております。 | トップページ | 今週できたこと来週やるべきこと―TOEIC本あれこれ »
「仕事のヒント」カテゴリの記事
- 『落語家の本音』のチラシ、作ってみました。(2025.01.07)
- ひっそりとnote始めました。(2024.12.27)
- 『節約を楽しむ』のことをツイッターでつぶやいたら(2024.12.25)
- ステキなタイミングーー『落語家の本音』とツイートする場合(2024.12.23)
- 新刊『落語家の本音』のチラシ、需要あるかしら(2024.12.13)
« 上田まりえさんの本を編集しております。 | トップページ | 今週できたこと来週やるべきこと―TOEIC本あれこれ »
コメント