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2021年7月12日 (月)

宇佐美まことさん『黒鳥の湖』が面白い、文庫特別帯も素晴らしい、という件。

Img_2026

 

以前ちらっと書いた気もするのですが、

私、自社の小説はあまり読めてません。

仕事で読まねばならないノンフィクションがいろいろあるので、

自社から出ている小説までは手が出ない、というのが実情なのです。

 

そんな状況ではあるのですが、

宇佐美まことさんの小説は、自社から出ているものを3冊読んでます。

(すみません、自社から出ている全てではありません…)

 

最近文庫化された『黒鳥の湖』、WOWOWでドラマ化されるということで読んだのですが、

これもやっぱり面白かった。ひょっとすると、3冊の中で一番面白かったかも。

(個人の感想です)

 

ただ、400ページ以上ありますし、不用意なことを書くとネタバレになってしまうので

あらすじを書くのがかなり難しいのです。

 

というわけで、文庫のカバーから引用しますと、

「18年前、財前彰太が“野放しにした”快楽殺人者が、

再び動き始める。夜ごと遊び回る娘を彰太は心配し…」

 

野放しにした、というところがポイントでして、

自分のある願望、というか欲望のために、

財前は18年前にあることをしてしまうのです。

それが結果的に、快楽殺人者を野放しにしてしまい、

それが18年後の自分の幸せな生活に影をもたらす…。

 

ううむ。この小説の面白さを伝えきれてないなあ。

大矢博子さんの解説が素晴らしいので、

それを読んでいただくのが一番いいと思います。

(そりゃそうだ)

 

「え、そうなの?」という思いがけない展開が次々に出てきて、

しばらく読んでいくと「そうだったのかあ!」となる。

そして、それとは別になんとなく抱いていた違和感も、

最終的に回収されていく。

とても緻密な構成になっている、と思います。

 

その一方で、「因果と選択」という大きなテーマがどんとあって、

それについて、読者も考えざるを得ない、そういう大きな構えの小説でもあります。

正直、途中で「この人は実はこの人だな」というのがわかるのですが、

作者はそのことを別に隠そうとはしてない。

というか、犯人は誰、といったことにはあまり重きをおいていないのかも。

 

それよりも、主人公がかつて犯したある罪(犯罪とは言い難いのですが)が

自分に降り掛かってくる壮大なドラマを描きたかったんだろうなあ、と思います。

だから読者は、作者に身を任せ、ひたすら展開を楽しめばいいのです。

 

その点で、ドラマ化のための特別帯は素晴らしいと思います。

主人公を演じる藤木直人さんの腕を誰かが掴んでますが、

ひっくり返すと、それが本人であることとがわかります。

現在の自分を過去の自分が掴んでいる。

まさに、この小説の本質を描いているのでは、

という気がするのです。

Img_1979

 

 

というわけでお薦めの1冊ですが、問題は400ページ以上あることで、

読み始めると他のことができなくなりますよ。

 

 

 

 

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