神吉晴夫さんの『俺は現役だ』を読んで衝撃を受けました。
白駒妃登美さんに新刊をお渡しするために江戸川区の「読書のすすめ」さんに行き、
そこで本を買った、と昨日の記事に書きましたが、その本がこちら、
神吉晴夫著『俺は現役だ』。
神吉(かんき)晴夫さんは光文社の第2代社長であり、
カッパ・ブックスの生みの親です。
その神吉さんの発言を社長室長がノートにこまめに記録していて、
そこから抜粋して一冊にまとめたのが、この本です。
最初は光文社の社内誌的なものだったらしいんですが、
他社の出版社社長が読んで「面白い!」となりまして、
その出版社から世間に向けて出版することに。
それが1964年。先の東京オリンピックの年ですね。
それを、昨年2020年に土曜社さんが復刊し、
「読書のすすめ」においてあった、というわけです。
表紙カバーは当時の雰囲気を再現しているのかな?
元々社内用の本だったので、社員の実名がバンバン出てきます。
ところで、いきなり話が飛びますが、
弊社ってもともとは光文社の役員4人が創業した会社、
つまり、神吉晴夫さんの元部下たちが作った会社なのです。
というわけで、弊社の初代・2代・3代の社長(黒崎・伊賀・藤岡)が、
「君付け」でしばしば登場します。社員としては、かなりびっくりしました。
特に、出版局長時代の直接の部下だった伊賀さんの名前は頻繁に出てきます。
伊賀さん、ビシバシと鍛えられたんだなあ。
弊社の本づくりは光文社のカッパ・ブックスの影響を非常に受けてます。
(と感じます)
で、この本にはカッパ・ブックスの本づくりの要諦が語られています。
したがって、弊社の社員(そしてもちろん光文社の人たち)にとっては必読の1冊、
という気がしております。
逆に、出版社でない人が読んでどのくらい面白いのか、
正直、ピンときてません。
1冊通して、一生懸命に仕事をすることの面白さを語っているから、
自己啓発として面白い、と思うのですが。
私、本を読みながら「お!」と思ったところはページの端を折るんですが、
この本、かなり折ってしまいました。
むしろ、どこを開いても、本づくりのヒント、本をつくるうえで大事なことが書かれている、
と思います。
特にカッパ・ブックス的な本づくりをするうえで。
例えば、「自分が納得しない企画の本を市場へ出すことは、お客さんの信頼を裏切り、自分を汚すことになる」
この本のどのへんを折ったか、書いていると長くなりすぎるので、
それはまた日を改めて書きます。
すごい本を読んだわあ。
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