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2021年9月 2日 (木)

濃厚な読書体験ができた『鳩の撃退法』上下

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ここ数日かけて読んでました、『鳩の撃退法』。

上下巻に分かれていて、1巻が500ページ以上。

つまり1000ページ超えの小説を読んだことになるわけで、

1週間くらいかかったんじゃないかなあ。もっとかな。

 

読みやすいし、次はどうなるの? という引きも強いので、

長かったけれど、とても楽しい時間でした。

 

単行本が上梓されたときに話題になってました。

今年、映画化されると聞き、

じゃあ公開前に読んでおこうと思ったのですが、

結局、先週の公開には間に合わなかったなあ。

 

といった話はともかく。

 

不思議な話です。

ストーリーは、というか起きる事件は実はシンプルでして、

偽札をめぐるお話。主人公である作家・津田の視点で描かれます。

 

ただ、この津田が小説を書いていることに自覚的で、

時間の流れからいってこのエピソードを書くべきだが後で書く、

この原稿を書いている今はいつで場所はどこで、

といったフレーズがしばしば出てきます。

 

さらに、この小説の原型となっている(らしい)原稿を、

編集者に読ませて感想を聞く、というシーンも出てくる。

 

それらを通して、今読んでいるのが小説であることに、

読者も意識的にならざるを得ない。

小説とはなにか、を考えさせる小説、といいましょうか。

 

時系列が複雑で、その結果、

「あ、この人はあの人だったのか」

「このエピソードはあの伏線かあ」

と何度も思いました。

この快感は、小説を読む醍醐味かもしれません。

あ、時系列は複雑ですが、読みやすい文章なので、スルスル読めます。

 

で。

最終的に、「人は思いがけず誰かとつながっている」という、

文字にすると凡庸な結論を、しみじみと味わいました。

 

と書いてきましたが、この本の面白さを、

伝えてますかね…?

 

映画では主人公が藤原竜也さんとのことで、

ちょっとイメージが異なるのですが、

そして何より、この複雑な時系列の話をどう画いているのか、

映画が気になります。今度は映画館だ!

 

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