お原稿を宮本武蔵のように読んでみる
来年1月に出る『英字新聞』文庫のお仕事が一段落しまして、
見本本が来週には出来上がってきますが、
年内、まだのんびりとはできません。
単行本のお仕事が残っています。
ひすいこたろうさんの新刊と、
中村澄子さんの英単語本。
本になるのはどちらも来年なのでそこまでシビアな状況ではありませんが、
年内にやっておきたい仕事があるわけで。
英単語本は新規原稿の準備。
ひすいさんのほうは、先日いただいたお原稿を読んで、感想をひすいさんに伝える、
というもの。
ひすいさんとは、ワード原稿で何度もやり取りして、
「これでまず大丈夫ですね」となった段階で印刷所に渡して、
活字に組んでもらいます。
著者さんによっては、とにかくまず活字に組んでもらって、
そこから加筆修正、という方もいらっしゃいますが、
ひすいさんの場合は、その前段階、ワード原稿を徹底的に磨く、
というやり方です。
(活字に組んでからもさらに加筆修正は続きますが)
で、実はそのワード原稿、拝読するのが今回で3回目。
最初にドンと届いたお原稿に私が感想を書き込んで戻し(1回目)
その感想を踏まえた修正お原稿を送ってくださったので拝読して(2回目)さらに感想を書いて戻し、
その感想を踏まえたさらなる修正お原稿が先日届き、それを読む(3回目)
という状態なのです。
ひすいさんの加筆修正が非常に的確で、毎回、「おお!」となるのですが、
問題が一個だけあります。
基本的な流れを、私がすでに知っているということ。
読者は、当たり前ですが、どんな事が書いてあるか詳細を知らずに読むわけですよね。
で、「なるほど!」とか「知らなかったなあ」と感動しながら読みすすめる。
お原稿を読むのが3回目となると、
「知らなかったなあ」と興奮しながら読むことはなかなかできません。
覚えているので。
しかし、それでは読者の視点で読めないわけで。
全体の筋を把握している状態で、それでいて細部は初めて読む。
そんな気持ちで読むようにしています。
と書くのは簡単ですが、なかなか難しい。
宮本武蔵が「観見」と言っていますが、それに近いんじゃないですかね。
違うかな。
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