ヨシタケシンスケさんの本2冊にうわっと思いニヤッとした件。
先日、「ヨシタケシンスケ展かもしれない」会場で買った、
ヨシタケさんの本2冊。
読了しました。面白かったなあ。
『ものは言いよう』と『あるかしら書店」。
前者は、雑誌MOEに掲載した記事をまとめたもので、
オビのキャッチコピーによれば
「絵本作家ヨシタケシンスケ完全読本」
自作解説や影響を受けた本の紹介があって、
とても興味深いです。
編集者として「うわっ」と思ったエピソードがありまして、
一番初めの絵本のオファーでは
「何を描いてもいいです」
と言われて、できなかった。
別の編集者から
「リンゴをいろいろな視点から見てみたら、というお題に答えてください」
と言われて、デビュー作『りんごかもしれない』が描けたそうです。
これ、お題を出せばいいんだという話ではなくて、
作家によって、お題を出したほうがいい人なのか、
自由に書いてもらったほうがいい人なのか、
編集者が見極めないとダメですよね、
という話だと思うんですよ。
編集者としてうわっと思ったのでした。
『あるかしら書店」は、ある書店のお話。
「〜についての本、あるかしら?」
とお客さんに聞かれると、
「ありますよ」と店の奥から出してくれる。
その本がどれもふざけていて、実に良いです。
で、最後に出てくるお客さんのリクエスト。
これにだけ、店主が
「それはまだ無いですー」
と答えます。
どんなリクエストだったか書いてしまうとネタバレだから、
ここには書きませんが、
編集者として、ここでも、
うわっと思い、そしてニヤッとしたのでした。
そうなのよ、その本だけはまだ無いんですよ。
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