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2022年12月の9件の記事

2022年12月28日 (水)

『君のクイズ』は評判通り面白かった!

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巷で話題の『君のクイズ』。

面白かったなあ。

200ページ足らずでささっと読めるんですが、ずしっとした読了感があります。

主人公たちの人生を共有した、とでもいうのでしょうか。


謎の設定が、とても面白い。

生放送のクイズ番組で、出題者が一音も発していないのに回答者の本庄はなぜ正答を言えたのか? この謎に、対戦相手の三島が挑む。

という話なのです。


この設定が、とても魅力的じゃないですか。

どう考えてもヤラセ以外無理、と思ってしまうのですが、三島が辿り着くのはかなり意外な、しかし極めて論理的な理由です。


そしてそこに至るまでに、三島と本庄の人生が浮かび上がってくるのです。


しかも文章が読みやすくてスイスイ読めてしまう。評判が良いのも納得です。


「僕たちはいつもクイズを出題され続けている」「世の中のほとんどのクイズには答えがない」というフレーズにはグッと来ました。定年が近づいている私には「まさに!」という感じです。


あ、そうそう、「誤読三兄弟」というフレーズが出てきて、これも興味深い。「乳離れ」(ちばなれ)「続柄」(つづきがら)「一段落」(いちだんらく)の3語ですって。


著者の小川哲さん、新刊の『地図と拳』も気になってますが、こちらは600ページ越えなんですって。ちょっと手が出しづらいわあ。



2022年12月26日 (月)

定年後についてじんわり考える。

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先週の金曜に、新橋の勉強会に行ってきました。

編集者や著者、著者志望者が月一で集まって情報交換する会です。

私、皆勤というわけではないのですが、参加率高めです。

 

金曜は、会が終わった後、他社の編集者さんと「定年後」についてちょっと話しました。

その編集者さん、私と同い年。定年後についてどう考えているのか、聞いてみたかったのです。

 

雇用延長制度があるのだから、その制度を使って会社に残るべき。

そうしながら副業をいろいろ探してみればいい。

 

というのがその人の考えでした。

私と全く違う考えなので、ちょっと(いや、かなり)ビックリしました。

 

私は、実のところ、会社を完全にやめてフリー編集者になろうかな、

とぼんやり思っていたのです。

 

でも、言われてみると、たしかに雇用延長の方が安定性があるわけで。

(今頃気づくな、という話でもありますが)

なるほどなあ。と感じました。

 

雇用延長か、フリーか。

ここにきて、ぐっと悩んできました。

どっちがいいのかなあ。

正月休みにいろいろ考えて、結論を出さないとまずい。

 

写真は、成城石井の黒ごまペーストのプリン。

これ、かなり美味しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022年12月22日 (木)

『なんとかしなくちゃ』は一気読みの面白さでした。

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先日読んだ『なんとかしなくちゃ』。恩田陸先生の新刊です。

面白かったなあ。

 

最初に見かけたのは、丸善丸の内本店さんだったと記憶してます。

カバーデザインが斬新で、面白そうだなあと思ったのですが、

買うまでには至らず。

ただそれはそれとして、やはりカバーデザインは大事ですね。

書店店頭で目立ってました。

 

その直後、週刊文春の書評で見かけ、これはやっぱり面白そうだわと、

購入しました。

週刊誌の書評で買う気になったのは、久しぶりな気がします。

 

梯結子という主人公の設定が面白いのです。とても魅力的。

目の前の気持ちの悪い状況を解決する、その能力に優れているのです。

4歳から、その能力を発揮します。

彼女の幼少期から大学卒業までを描いています。

おそらく、続編が出るはず。

 

この小説の面白いところはもう一つありまして、

書き手である恩田さんが「私」として、しばしば出てくるのです。

主人公の言動に合わせて、すっと「そういえば」と出てきて、

自分の考えや蘊蓄を語った後、またすっと本筋に戻る。

 

この融通無碍な感じがとても面白い。

東北大学に行ったときの思い出や、朝ドラの話がすっと出てくるんだよなあ。

なんだか得した気分になります。

ただこれ、よほど技量がないとできない技のような気がします。

 

そしてこの著者登場が最大の効果を発揮するのは、最後。

1巻で終わらせるはずがそうならず、2巻に続きます、という経緯を、

著者自ら説明するのですが、ここまで「私」が何度も登場しているので、

まったく違和感なく読めるのです。

はっ! まさかそうなることを逆算しての「私」登場だったのかな?

いやいや、週刊誌連載だったんだから、それはないはず。

 

ともあれ、著者語りがスッと出てくる、面白い小説でした。

続編、いつ頃出るのかなあ。

 

 

 

 

2022年12月21日 (水)

アマゾンをチェックしていて愕然としたこと

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毎朝、出社すると、ネット書店アマゾンのランキングをチェックするようにしています。

(そうできない時もありますが)

 

昨日の朝もチェックしてまして、「お」と思ったことがあります。

「over the sun 公式互助本」の発売日で、総合32位。

over the sun というのは、ジェーン・スーさんと堀井美香さんのポッドキャストです。

 

お! と思った理由は二つあります。

 

ポッドキャストの内容をもとにした本、というのは、これまでもあったと思います。

歴史について語ったポッドキャストをもとに、歴史の本を作る、みたいな。

これに対して、この本は番組が好きなファン向けの本。

人気テレビ番組のファンブックというのはありますが、

ポッドキャストでもそういう本が出てきたんだなあ、

そして売れているんだなあ、という驚きです。

(すでにそういう本があったらすみません)

(発売前重版が決まったそうです)

 

もう一つは、この番組のことを私も知っていた、ということ。

しかしながら、「こういう本が作れる」と私は閃なかったんですよ。

そのことが残念、というか、何やってるんだ、というか。

 

著者さんのことを存じ上げず、その本が売れている、

というのは、勉強不足を恥じ入る必要がありますが、

知らなかったから、まあ、仕方ない。

存在を知っているコンテンツが他社で本になり、しかもそれが売れている。

こういう時に、自分の企画力のなさ、フットワークの悪さに愕然とします。

もっと世間を、ちゃんと見ないと。

 

 

 

 

 

2022年12月20日 (火)

フェイスブックの早起き部

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今年になってからの6時起きが、今朝、200回目でした。

フェイスブックに「早起き部」というのがありまして、私、そこに入ってます。

で、6時に起きたらそのことを報告する。

それが今朝、200回目だったというわけです。

 

普通に早起きが習慣になっている人から見たら「え?」という感じだと思います。

何しろ、350日のうちの200ですからね。そんなに凄い数字ではない。

土日はほぼ寝坊してましたし。

 

それでも、ついつい不規則な生活リズムになりがちな私には、

6時起きが200回できたのは、かなり嬉しいことです。

で、それはフェイスブックの早起き部に入っているから。

他の人たちに報告する、というのが効果大、なんですね。

 

ということは、体重に関しても、そういうグループに参加したらいいのかなあ。

悩む。

 

写真は本文に一切関係なく、吉野家のすき焼き定食。

 

 

 

2022年12月16日 (金)

自己肯定感が高くなる、青山美智子さんとU-kaさんの『ユア・プレゼント」

 

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先週、『ユア・プレゼント」のサイン会に行ってきました。

列が密にならないように、集合時間が細かく指定されてましたが、

逆にいうと、そうすることでサイン会ができるですね。

私の整理券番号がたしか89で、おそらく100人ほどが参加されたのではないか、と。

行列ができてないので見える化できてませんが、かなりの人数です。

人気あるんだなあ、と今更ながらの感想です。

 

サイン会では、著者の青山美智子さんと、絵を担当されたU-kuさん、

2人が並んでました。

U-kaさんの水彩画と、その絵にインスピレーションを受けた青山さんのショートショート、

この組み合わせが、全部で48本収録されてます。

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帯の「きっと大丈夫。あなたも、私も。」というフレーズが非常に秀逸で、

読んでいると「大丈夫だよ」と自己肯定感が高くなる気がします。

「ひとり遊び」「休日の朝」「隣の芝生」が、私は特に面白いと思います。

もちろん、個人の感想です。人によってピンとくるのは違うはずで、

それが面白い。この本を読んだ人たちで、「面白かったベスト3」を話すと盛り上がるかも。

 

最後の長めの一編は手紙文になってまして、

これは前作『マイ・プレゼント」と対ですね。

ん? ひょっとすると、他にも対になってる作品があるのかも。

そういう仕掛けをしそうだからなあ、青山さん。

 

この時期、贈り物にも向いている1冊、という気がします。

カバーデザイン、とてもおしゃれなのです。

 

あ、そうそう、この本を読んだ場所もちょっと面白いのですが、

それは明日にでも書きます。

 

 

 

2022年12月15日 (木)

失敗の記録ー発売延期事件

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びっくりしてます。1週間ぶりの更新となってしまいました。

ここ数日、寝坊が続き、そのため朝の更新ができなかったのです。

それならスマホで移動中に更新すればいいんですが、

このブログは朝、出社前に書く、という謎のマイルールがありまして。

 

今週になってから、なぜか午前2時に寝るという日々が続き、

朝7時まで寝ていたのです。

昨晩は久しぶりに午前0時30分に眠りまして、今朝は6時起き。

というわけで、書いておりますこのブログ。

 

失敗の記録を書いていて、3つ目を書くところで止まっていました。

まるで、失敗の記録を書くのが嫌だったみたい。

まあ、潜在意識的にはそうだったのかもしれませんが。

 

さて。

3つ目の失敗は「発売延期事件」。

 

他社の本を文庫にすることになりまして、

その他社本を出している印刷所さんのデータをそのまま使えばいい、

と思っていたのですが、古い本のため、データの取り出しに時間がかかる。

ということに、作業を始めてから気づき、私の思っている以上に時間がかかってしまいました。

結果的に発売を延期しました。

1月に出す予定が、2月に。

 

最初のうちは、印刷所さんのミスとか、私と印刷所さんの連絡不足、と思っていたのですが、

客観的に見ると実に間抜けですね、私。

もっと早めに動いていれば、予定通り出せたはず。それに尽きます。

 

ちょうど、仕事が忙しい時期で、この文庫の作業への目配りができてなかった、

というのが大きいです。ついつい目の前の、優先すべき仕事に集中してました。

1時間だけ、こちらの仕事のための時間を作っていればよかったんだよなあ。

 

そして、「いつもと同じようにできるだろう」という根拠なき自信。

これがよくなかったわけです。

今までうまくいったんだから、今度もうまくいく。

これって、客観的に見たら実に愚か。そして間抜け。

新入社員のようなミスだわ・。

 

ある程度の自信は必要ですが、過信はよくない。

 

写真は、先日行った恵比寿ガーデンプレイスの夜景です。

 

 

2022年12月 8日 (木)

失敗の記録ー「会議2度開催事件」

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あらら。久しぶりの更新になりました。

1週間ぶり、かな。

このブログ、出社前に書いているんですが

(だから土日は基本的に書いてません)

ここ数日、寝坊してたんだなあ。

 

前回書いたのが、失敗の記録。

12月1日に書いてます。

その続き、最近やってしまった失敗その2を書いておきます。

タイトル的には、「会議2度開催事件」。

 

実名はちょっと書きづらいのですが、

ある会議を始める前に、著者の意向を確認してなかった、

というものです。

そのため、同じ会議をもう一回開催することに。

 

流石にこれだとふわっとしすぎで、よくわかりませんね。

 

本の出版前には、本のタイトルやカバーデザイン、部数、定価などなど、

決めなくてはいけないことがたくさんあります。

会議できちっと決めるものもあります。

それらの中で、著者の意向を確認すべきものがあったのですが、

その工程を飛ばしていたのです。

 

たまたま、単行本の時の担当者がリモートワークで、

上司には確認していたのですが、担当者にメール1本打っておけばよかったわけで。

その作業を飛ばしてしまった結果、社内の人たちの時間を2回、使ってしまいました。

 

メール1本、打っておけばよかったなあ、ということがたまにあります。

今回は非常にわかりやすい事例ですが、ちょっとした手間をきちんとする。

当たり前のことを、バカにしないで、ちゃんとやる。

これが大事だなあ。

 

という話であります。

写真は本文に一切関係なく、最近食べた味噌ラーメン。

2022年12月 1日 (木)

失敗の記録ー著者名間違い事件

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昨日のブログに書いた通り、私の失敗の記録を3日連続で書くことにします。

すべて、この2ヶ月ほどの間に集中して起きたことです。

だから、ちょっと、いや、かなりまずいと思っているわけでして。

 

まず、「著者名間違い事件」

出来上がった文庫のカバーの著者名が、間違ってました。

見本本の段階で後輩が気づき、大急ぎでカバーだけ剃り直してかけ直したので、

書店さんにならぶ分は全て修正できました。

外から見る分位は間違いを回避できたわけですが、

それでも、余計なお金がかかりました。大失敗です。

 

具体的なお名前は流石に書けませんが、

「斉藤」を「斎藤」とするような、

「渡邊」を「渡邉」とするような、

「藤田」を「富士田」とするような、

そういうミスです。

 

当時のデザイナーさんとのやりとりを見てみたら、

直前までのPDFは正しい表記になってました。

印刷所に入れた実データが、なぜか間違いの表記に。

この段階で気づかないのは仕方ないとしても、試し刷り(色校)が出た段階で、

私が気づかないのが、非常に問題です。

 

大きな活字で、まさか間違っていると思わないから、

完全にスルーしていたんですね。

間違うはずがない、という思い込みが一番怖い。

最後まで気をぬくな。

という話です。

 

写真は本文と一切関係なく、ロイヤルホストのドリア。

 

 

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