『ヤラセと情熱ー水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実』は噂通り面白かった!
巷で話題の『ヤラセと情熱ー水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実』を読みました。
評判通り、非常に面白い。
巷で面白い本は、やはり読んでみるべきですね。
いろいろと勉強になります。
嘉門達夫氏へのインタビューから始まり、当時のスタッフたちに話を聞いていく。
昭和のテレビマンのかなり過酷な話が続きますので、
まずそれが面白い。昔はすごいのね、という感じで。
しかし、次第に別の面、シリアスな話も出てきます。
本書の冒頭からチラチラと出ていた、もうひとつのヤラセ事件「モーニングショー」、
また、当時、週刊文春の記事から大変な話題となったロサンゼルスの「疑惑の銃弾」、
さらに日本史研究を揺るがす捏造事件。
これらが互いに関係しながら、「テレビにおける真実とは何か」という話になっていきます。
そして最後は、「俺がテレビだ」と豪語するテレビマンの話で終わる。
実に面白い。
1980年代、90年代のインパクトのあるコンテンツを掘り下げていくと、
読者にとって面白い本になるんだなあ、と感じました。
若い人は興味を持たないと思いますが、そもそも若い人は、
本を読むメイン層ではなさそうなので。
弊社だと、雑誌「微笑」の裏話を徹底的に取材すると、
かなり面白いのではないか、と。
ただ、徹底的に、というのがポイントで、
本書は雑誌連載と追加取材で、合計8年かかってるそうです。
すごすぎるわ。
もうひとつ、奥付を見ると、本書のサブタイトルは
「水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実
なんですが、カバーの表記は
川口浩探検隊の「真実」
水曜スペシャルという単語がなく、「」の位置も微妙に異なります。
ここにも深い意味があるのかしら、と気になってます。
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